展示風景 | |
平成21年度の共同企画展では、発掘調査で見つかった完形出土品をとりあげました。 (財)愛媛県埋蔵文化財調査センターが発掘調査を行うようになって約30年になります。この間、膨大な量の出土遺物が見つかりました。 その多くは土の中で気の遠くなるような時間を経て、割れてしまったり、散逸してしまったりと、もとの形が失われた状態で出土します。当時の形で出土することはきわめて珍しく、発掘調査を担当する私たち調査員でも、完全な形で出土した遺物に出会うことは滅多にありません。 今回の共同企画展示では、約2,500年前の弥生時代から500年前の中世までの、割れることなく当時の形で出土した遺物を集めて展示しました。 考古学的にも美術的にも貴重な美しい完形出土品の数々。「いにしえの匠」の技とその美しさをご覧いただけたことと思います。 |
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松山市土壇原V遺跡9号方墳に副葬された初期須恵器 (古墳時代中期:今から約1500年前) |
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今治市阿方遺跡出土弥生土器壺 (弥生時代前期:今から約2300年前) |
西条市久枝II遺跡出土弥生土器内面加飾壺 (弥生時代中期:今から約2000年前) |
砥部町大下田南6号墳出土装飾須恵器子持壺 (古墳時代後期:今から約1400年前) |
松山市大相院遺跡出土中国龍泉窯系青磁碗 (鎌倉時代:今から約800年前)< |