「凡直」刻書土器について説明をする調査員 | |
令和元年5月19日(日)午後1時より、今治市新谷に所在する新谷古新谷遺跡2次の現地説明会を開催しました。 当日は約200名の方々にご参加いただき、熱心に説明を聞いていただきました。
今年度の新谷古新谷遺跡2次調査では主に谷部の調査を行い、弥生時代から古代の土器や古墳時代の木製品が多量に出土しました。 最後になりますが、近隣の皆様のご協力により、盛況のうちに現地説明会を終えることができたことに篤く御礼申し上げます。どうもありがとうございました。 |
|
谷部から出土した弥生土器 |
|
木製品の展示をご覧になる皆さま |
|
弥生土器の説明に聞き入る見学者の皆さま |
|
谷部に廃棄された多量の弥生土器 |
|
「凡直(おおしのあたい)□」刻書土器 |
:遺 跡 の 概 要: | |
今治道路に伴う埋蔵文化財調査は平成17年度から継続して行っています。平成27年度より調査を開始した新谷古新谷遺跡では、谷部と丘陵部に広がる弥生時代後期および古墳時代後期の集落が確認されました。現在までに竪穴建物が125棟、掘立柱建物30棟以上、柱穴、溝などが見つかっています。
今回の見どころは、谷部調査区で見つかった古代の氏族の「凡直(おおしのあたい)□」刻書土器です。8世紀後半の須恵器の壺底部に文字が刻まれており、焼きや胎土から今治地域以外で生産され、持ち込まれた可能性があります。古代氏族の名前が刻まれた土器は県内で初出土となり、貴重な事例となります。 |
|
長年大宝 | |
弥生時代後期の土器出土状況 | |
新谷古新谷遺跡の谷部調査区 |
現地説明会資料[PDF] (3.52MB) |