出土した木製品について説明をする調査員 | |
平成30年2月25日(日)午後1時より、今治市新谷に所在する新谷古新谷遺跡2次の現地説明会を開催しました。 |
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出土した土器の展示をご覧になる皆さん 弥生時代と古墳時代の住居が重複して建てられている様子 吉備とつながりをもつ「弧帯文」に関するパネル説明 |
: 遺跡の概略 : | |
今治道路建設に伴う埋蔵文化財調査は平成17年度から継続して行なっています。新谷古新谷遺跡は一昨年度より調査を開始し、遺跡周辺の様相も明らかになってきております。 新谷古新谷遺跡は、弥生時代から中世の遺跡です。今年度調査を行なった主な遺構は、弥生時代後期および古墳時代後期の谷と集落です。竪穴建物7?8棟、掘立柱建物4棟、柱穴、溝などが見つかっています。 見どころは、谷から出土した弥生時代後期の土器群と古墳時代後期の木製品になります。弥生時代後期の土器群の中には、「弧帯文」とよばれる吉備で生まれたとされる文様が描かれた壺があり、精緻に描かれた「弧帯文」としては県内初の出土例になります。「弧帯文」の他に、人物像などの絵画も描かれています。また、木製品では琴や農工具、紡績具などがあります。中でも、琴は大型で、残存状況が良好であり、当時の琴の構造や製作技法を知る上で貴重な資料になります。 |
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「弧帯文」が描かれた土器 | |
土器出土状況(南より) | |
琴出土状況(東より) |
現地説明会資料[PDF] (7.2MB) |