出土した高杯(市場系須恵器) |
JR松山駅付近連続立体交差事業に伴う発掘調査、上三谷篠田・鶴吉遺跡(仮称)の現地説明会を下記の日程で開催します。地域の皆様をはじめ、多くの方のご参加をお待ちしております。 | |
◇ 日 時 :平成25年3月24日(日) 13:00〜15:00 (小雨決行) |
|
◇ 問い合わせ先 ◇ (公財)愛媛県埋蔵文化財センター 松前事務所 TEL: 089-984-3630 |
:遺 跡 の 概 要: |
|
当センターでは、愛媛県から受託したJR松山駅付近連続立体交差事業(車両基地・貨物駅・施設外周通路整備)に伴う、上三谷篠田・鶴吉遺跡(伊予市上三谷〜伊予郡松前町鶴吉)の発掘調査を、平成24年4月より実施しています。 これらの遺跡は縄文時代から室町時代まで各時代にわたりますが、なかでも古墳時代中期(5C)が注目されます。 昔の大谷川と考えられる流路の周囲に、竪穴建物・掘立柱建物や用水路が確認されており、このあたり一帯に大規模なムラがあったと考えられます。 出土遺物では、韓式系軟質土器・須恵器・木製品などが注目されます。 韓式系軟質土器の出土は、本遺跡に朝鮮半島から渡ってきた人々やその子孫が生活していたことを物語っています。 須恵器は陶邑系と非陶邑系の両方が出土し、非陶邑系須恵器は伊予市市場にある市場南組窯跡で焼かれたものと考えられます。市場南組窯跡についてはよくわかっていない点が多く、本遺跡の調査でその実態が明らかにできる可能性があります。 また、川の中からは柱や扉板などの建築部材や鋤・竪杵・横槌といった農具が出土し、井戸からは机の天板が出土しています。古墳時代の机の出土はたいへん珍しいといえます。 |
|
河川跡から出土した竪杵と土師器甕 |
|
井戸から出土した机 |
〜この遺跡の発掘調査報告書はこちら〜 |