遺物展示 |
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平成14年2月16日(土)、松山市善応寺において、県道湯山高縄北条線道路改良に伴う発掘調査を行った大相院遺跡・別府遺跡の現地説明会を開催しました。 大相院遺跡・別府遺跡では、弥生時代前期末中期初頭から中世に渡る5つの時代の遺構及び遺物が確認されました。 主な遺構として貯蔵穴、竪穴住居跡、土坑、柱穴、自然流路、井戸などを検出しました。 出土遺物として大相院遺跡の弥生時代後期後半の自然流路からは、重圏文系小形前漢鏡(中国製)と考えられる破鏡の破片や大量の土器が出土しました。別府遺跡の古代の土坑からは鍛冶に使用したと思われる鞴の羽口や赤色塗彩土師器の大皿が出土しました。中世の井戸からは3本の笹塔婆が出土し、内1本からは文字を読み取ることができました。 中世における善応寺地区は河野氏発祥の地といわれており、関連する遺構の検出が期待されましたが、明確な成果は得られませんでした。しかし出土遺物の中には短刀や龍泉窯系劃花文青磁碗(りゅうせんようけいかっかもんせいじわん)や粘板岩製石製風字硯などが良好な状態で出土しており、これらは当時の河野氏の力を示すと思われます。 当日は400名を超える方々が見学に来てくださいました。どうもありがとうございました。 |
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遺構説明1 | 遺構説明2 |
現地説明会資料[PDF] (785KB) |
〜この遺跡の発掘調査報告書はこちら〜 |